【大学生必見】教授たちはなぜ「質問しろ」というのか。将来失敗しないための "critical thinking"

 

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こんにちは!ニッタです。

 

ブログ解説2日目、今回ピクアップする内容は「なぜ大学の先生はみな口をそろえて質問しろと言うのか。」についてです。

 

下手したらポスドク期間もパーに・・。critical thinking の本質

大学生を経験したことのある方なら絶対に一度は思うこと。「どうしてこの先生はこんなに質問を要求してくるんだ?早く授業終わってよ・・

 

こういう問いかけに対してしっかり質問できる学生って結構稀有ですよね。みなさんはどうして大学の先生がみな口をそろえて質問しろ、意見を考えろというか考えたことはあるでしょうか?

 

実は、この記事を考える契機として、先日私が所属している、理系専門の英語ゼミで以下のようなことが。

 

このゼミは基本的に理系のあらゆる分野の学生が集まり、発表者がプレゼンする解説論文や研究室の実験で得たデータについて議論する場なのですが、1つも質問がないという状況が起きました。

 

もちろん、何か言わなければならないことは承知ですが私は物理学専攻、一方は発表者は化学専攻。発表も英語で行われるためabstract以外の詳細な内容はつかめませんでした。

 

かなり上級者向けのゼミなので、あまり初歩的な内容の質問はしたくない、だけれども質問しないでこの発表が理解できていないと思われたくない・・。葛藤の末質問する間を完全に逃してしまいました。他のメンバーも同じだったと思います。

 

するとおもむろに立ち上がる教授(生物専門)。口を開きます。内容を要約するとこんな感じ。

 

大学でどのゼミに参加してもそうだけど、絶対に先生たちは質問や意見を求めてくる。

 

これは君らの人生においてcritical thinkingが非常に大切だからだ。批判的思考は、主観の丸のみで君らが失敗してしまうのを防いでくれる

 

顕著な例を挙げよう。

 

例えば私の専門は生物学だ。

 

マウスを使った遺伝子、染色体操作実験などのフェノ検査は結果が表れるまで1年以上かかるのが常だ。

 

論文1本発表するのに5年かかるものもある。これはいわばポスドク期間に相当するよね。

 

この実験を論文で発表された新たな手法を用いてやってみようとする。それを丸々参考にして、結果的にその論文に大きな間違いがあり、同様の結果が認められなかった場合、君らのポスドク期間はそれで終わりなんだよ。

 

人生がかかってるんだ。だから、大学生活という失敗が許される期間で批判的思考を育てる必要があるんだ。社会にでたら失敗はできない。

 

質問が思いつかない人もいるだろう。基本的なことでもなんでもいい。質問するということはある種、相手の研究に興味があることを示すという行為でもある。礼儀であり、マナーなんだ。

 こんな感じの内容でした。かなり響く内容でしたね。

 

実は先日、バンコクで行われたエコマテリアルの国際学会に出席しました。これは、生物、化学、材料、とりあえず環境にまつわるものならなんでもありという国際学会でした。

 

他分野の人からしたらまったくわからないので、質問内容はほぼ基本的なことばかり。「どういった応用がされているのか。」、「スライドのここがわからない」、「このグラフはどう見たらいいのか。」、「環境にどう貢献するのか」。

 

ここで改めて、質問内容にこだわるような変なプライドは捨てようと思いましたね。だって、世界中の著名な学者がそうやってるんですよ?笑

 

ここ数日の間に起きた考えさせられるできごとでした。